車椅子のフットプレートの役割と種類

この記事では、車椅子の選定で注意してほしい話について解説します。

今回の車椅子で注意する部分は、フットプレートです。
この部品に対して事前に確認していなくて、購入後に困る方がいます。
車椅子選定において、良くあるのが座り心地について着目した選定を行いがちです。
しかし、他にも確認しておくには必要な部品があります。
それが、今回解説しているフットプレートと言われる部品です。
この部品に着目しておくことで、座り心地や車椅子での移動においても、困るような問題を少なくすることができます。
では、早速フットプレートについて解説をします。

車椅子のフットプレート

車椅子の足を置くプレートを、フットプレートと言います。また、フットレストとも言われます。
このフットプレートやフットレストは、車椅子を介助駆動、片手片足駆動、両手駆動などを行う際には、必ず必要になります。
ここに足を乗せることで、車椅子で移動するときに足を巻き込むことなく移動することができます。
逆に言うと、足を乗せていないと車椅子の移動に伴って、足を巻き込んでしまう場合があると言うことになります。

フットプレートの種類

・片方ずつ跳ね上げて収納するタイプ
・車椅子を畳んだ時に、折りたためるタイプ
2種類のタイプがあります。
一般的に使用する車椅子では、片方ずつ跳ね上げて収納するタイプが多くあります。
車椅子を畳んだ時に、折りたためるタイプは、競技用などで使用される車椅子などで使用されている場合が多くあります。

フットプレートの調節

フットプレートやフットレストは、
・直接車椅子のフレームに溶接させている物
・車椅子のパイプフレームにフットレストの支柱を
 挿入する物
があります。
また、パイプフレームに挿入する場合のフットレストは、高さを調節することができる場合が多いです。
調節には、いくつかの種類があります。

1.ポール内で調節するもの

フットプレートの付いている、下端に六角ナットが入っています。
それを緩めることで、緩まりプレートが下がります。
ちょうどいいところで、もう一度六角ナットを締めるとその高さで固定されます。

2.ホール毎に調節するもの

フットプレートのポールと、車椅子のフレームポールに穴が空いていて、そこにボルトを通して固定している物があります。

多くのホール毎で調節するものは、手だけで回して外すことができるようになっています。

3.ロックレバーで高さを調節するもの
フットレストのポールにロックレバーがついていて、それを手でカチャっと解除すると、プレートの高さが変わります。

ロックレバーでロックすると、上げたまたは下げた高さで固定することができます。

多くの車椅子でプレートの高さが調節できるようになっています。

プレートの高さ決め
基本的に座って股関節90度屈曲、膝関節90度屈曲くらいが目安になります。

プレートが高すぎると、股関節は過度に屈曲し重心が後方に行きます。

重心が後方に行きすぎると、車椅子と一緒に後方へ転倒する可能性が高くなります。

逆に、プレートが低ずぎると、股関節や膝関節は軽く伸展するようになります。

その分、座っている姿勢を踏ん張って固定する力が必要になります

もし、無ければいわゆる浅座りという姿勢になりやすくなります。イメージとして、自然とお尻を車椅子のシートの前方へ出してしまいます。

その結果、車椅子から前方へずり落ちる可能性があります。

なので、基本的にもっとも座って踏ん張りやすいと言われている、股関節90度屈曲、膝関節90度屈曲に調節するのが良い調節になります。

まとめ
今回は、車椅子のフットプレートとフットレストの種類について、解説しました。

車椅子には座り心地やコンパクト性などを求める人が多いですが、フットプレートやフットレストも大切な部品になるので、是非参考にしてみて下さい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

車椅子のフットプレートの役割と種類
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