たまに使う車椅子は、〇〇について注意する必要がある。

この記事では、屋外でしか使わないまたは、出かける時にしか使わないと言う車椅子について、ある場所の点検は使用前にしてほしいので、そんな話をさせて頂きます。

この記事は、脳卒中などの患者様1000名以上に病院に勤務して、リハビリテーションで関わった経験も踏まえて解説しています。

久しぶりに車椅子を使う人には、特に気をつけてほしいことについて解説します。

久しぶり使う車椅子は〇〇に要注意

結論からお伝えすると、タイヤの空気圧です。

多くの車椅子ユーザーの方で、買い物に行くなどの屋外移動や旅行などの、たまにの移動補助手段として、車椅子を借りる方も多くおられます。

ただ、タイヤの空気圧は使用前に必ず注意してほしいです。

先日もお客様からこんなお話がありました。

「なんか、車椅子が重たくて…故障かしら」と相談されるお客様が見えました。

見させてもらったところ、異音などもなく特に故障をしてる気配もありませんでした。そこでふとタイヤに目をやると、誰も乗ってないのにタイヤが軽く潰れていました。そして、すかさずタイヤを押すと…見事に空気がありませんでした

その方は、車椅子のタイヤに空気を入れることで、軽くなり問題なく作動するようになりました。

 

このように、車椅子のタイヤの空気圧が減ると車椅子は非常に重たく感じます。なので、車椅子を介助する介助者の負担を大きく増加させる可能性があります。

 

さらに、車椅子を自走する場合は特に車椅子の空気圧には要注意です。入っている状態と、不十分な状態では大きな差があります。事前に注意するようにしましょう。

なぜ、タイヤの空気が減ると重たく感じるかですが、これは単純に路面とタイヤの摩擦力が増すからです。

空気が十分でないタイヤは、路面と多く接触し摩擦力が増します。

その結果、重たく感じます。

 

空気が十分に入ったタイヤでは摩擦力を軽減させます。

その結果、軽く移動することができます。

車椅子で出かけるときは、タイヤの空気圧をしっかり確認しましょう。

 

 

 

タイヤの空気がないと他にもこんなことが!?

ブレーキがかかりづらくなる場合があります。

車椅子のタイヤ横にあるブレーキは、タイヤを金具で圧迫してタイヤの駆動を止めます。

しかし、タイヤの空気が十分でないと、金具によってタイヤを圧迫しても、タイヤを固定することができません。

結果、しっかりとブレーキによる固定ができません。

・ブレーキが十分にかかっていない
・ブレーキを掛け忘れる

などブレーキのトラブルによる、転倒事故は入院中でも多くあります。

例えば、

・ブレーキがかかっていなくて、勢いよく座ったら車椅子が後方に滑り、ずり落ちて転倒する。
・ブレーキがかかっていなくて、立ち上がったら空車椅子は後方に移動し、中腰の状態から尻餅をつくように転倒する。

などなど、車椅子のブレーキは車椅子を安全に使用する上では、非常に大切です。

そのためにも、タイヤの空気は使用する前には確認するようにしましょう。

まとめ

この記事では、車椅子のタイヤに空気が十分に入っていない場合に起こることについて記載しました。
・空気がないと
①車椅子が重たく感じる
②ブレーキ力が弱くなる
これらの二点から介助者の身体的負担や、車椅子を使用するユーザーの身体的負担が増す可能性があります。
また、ブレーキが十分に掛からない場合は転倒などの、重大な事故等に繋がる可能性があるので十分に注意しましょう。
近年では、ノーパンクタイヤも出てきていますので、必要であれば検討するのもいいかもしれませんね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
たまに使う車椅子は、〇〇について注意する必要がある。
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