約1分集中して読めば、視床の中の視床核についての知識が少し増えます。
では、解説します。
視床枕の画像読解

上記の図のように、脳梁(CC)が描写されている画像を用いましょう。
英語表記⇒”Pulvinar(略Pul)または、Pulvinar of thalamus”
これで水平断面での画像所見の読解と、英語表記は理解できました。
次は、視床枕の神経投射について解説します。
視床枕の神経投射
今回は代表的な視床枕を神経投射を紹介します。

視床枕は、一次視覚野(Area17)、視覚前野:二次視覚野(Area18,19)、側頭連合野と相互的に神経投射を行なっています。
この神経投射による視床枕の役割について次項で解説します。
視床枕(Pulvinar of thalamus neuron system)の役割
まず、感覚の刺激強度(痛い、気持ちがいいなど)は神経内を電位(活動電位:波長)で伝達しています。この電位は基本的に波長で表します。
この波長を調節するような役割を担っているのが、今回解説している視床枕です。
視床枕は、一次視覚野や二次視覚野、側頭連合野へ入力される電位の波長を適切に調節する役割が視床枕にはあります。波長を制御することで、求めている情報を視覚で選択的に抽出することができます。
仮に全てに刺激が強ければ、視覚の情報から必要な情報を取捨選択できない(どの刺激も強すぎて)。弱くても同様のことが言えます(どの刺激も弱すぎて)。さらに、例えば二次視覚野の視覚刺激の制御を行うことができないと協調的に視覚性の注意機能では、対象の取捨選択を間違える可能性が増えます(電位の強い脳活動に依存してしまう可能性がある)。
よって、専門的には視覚性注意の選択性に深く関与していることが考えられます。
このことが解釈できれば、画像の読解方法を生かして、まず画像を読解し視床の後方へ血腫進展しているか確認する。
血腫が後方進展していれば、視床枕に悪影響を及ぼしている可能性がある。
そのため、注意機能検査を行い注意機能の選択性を評価する。
そして、そこに対して必要な段階づけを行い注意機能の選択性の改善を図る。
また、改善が難しい可能性も加味して日常生活での代償方法などを考えできる限り患者様やお客様が日常生活で困らない方法を探求し練習する。
このような方法で、視床枕の損傷は整理することが一方法で、今後またシリーズ化して1分で勉強できる記事を作成します。
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
参考文献
・酒井 邦嘉:記憶のしくみ.生理学的な面から.中外医学社.Clinical Neuroscience.Vol,16 No.2 1998年2月.
・Robinson DL, Petersen SE:The pulvinar and visual salience.Trends Neurosci 15:127,1992.