本日もkaradasapo-to.comにきて頂きありがとうございます。
少しでも、臨床の徒手的介入において、より有意義になるための情報を今回も報告させて頂きますね!
少しでも、臨床の徒手的介入において、より有意義になるための情報を今回も報告させて頂きますね!
さて本題です。
あなたは、患者様やお客様からこんな質問をされたことはないでしょうか?

なんで筋肉痛って起こるの?
なんでもみ返しって起こるの?
ねーなんで??
なんでもみ返しって起こるの?
ねーなんで??
この2点について、どう答えますか?
使いすぎたから?
長いことやったから?
たくさんやったから?
これではお客様や患者様の信頼をプロとしては、勝ち取れません。
そのため、よくあるこんな質問に対して答えられるように、本日は筋肉と神経の関係からこれらについて解説をしていきます。
そして、明日からの臨床で少しでも説明できるようにして、お客様や患者様の信頼を勝ち取って下さい。
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目次
遅発性筋痛について
まずは、この名前について説明を行います。
よく言われる筋肉痛やもみ返しと言った場合は、この「遅発性筋痛」に当てはまります。
英語では、delayed onset muscle soreness:DOMSと言います。
不慣れな運動や久しぶりにスポーツなどをした際、その運動から数時間経過後に筋に痛みが発現し、1〜2日後にその痛みがピークに達することそして、一週間程度で自然消失すると定義されています。

もみ返しや筋肉痛に正式名称ってあるんだ!!
そうですよ!まず、これは基本中の基本です!次に、この遅発性筋痛と言われるものが起きる原因の一つである伸張性筋収縮について説明を行いますね!
では、この現象がどう言った場面で起こるのかについて解説を行います。
伸張性筋収縮(eccentric contraction:ECC)とは?
筋肉を収縮させながら、その筋肉を伸ばす運動運動のことを言います。
例えば・・・
・階段を降る際の、大腿四頭筋
・肘を曲げた状態でダンベルをもち、ダンベルの重みを支えながら肘を伸ばす際の、上腕二頭筋(下記に図解あり)
・不意に腕を引っ張るとその引っ張られた筋肉
など。。。
この図のように、ダンベルは説明することができます。

このように、重量に打ち勝つように肘を曲げる筋肉(上腕二頭筋)を収縮させている状態で、相反して肘を伸ばすような運動を行うことを今回説明している伸張性筋収縮と言います。
さらに、この運動は普段の生活の中でも起こります。
♦テーブルにコップを置く動作でも上腕二頭筋はECCを起こします。
♦リュックを背負って猫背になっている時は脊柱起立筋群がこのような現象を起こします。
♦逆に反り腰であれば腹筋や腸腰筋などが、伸張性筋収縮と言われる現象を起こします。
♦リュックを背負って猫背になっている時は脊柱起立筋群がこのような現象を起こします。
♦逆に反り腰であれば腹筋や腸腰筋などが、伸張性筋収縮と言われる現象を起こします。
この伸張性筋収縮がなければ、物の重量に打ち勝って、物品を移動させることができず、滑らかな運動を構築することができず、ロボットのように動きます。
その結果、重量に負けて勢いよく動くため関節に負担がかかり関節を痛めたり、筋肉を断裂させてしまう可能性が非常に高くなります。

そうなんだ!遅発性筋痛って伸張性筋収縮が大きな原因で起こるんだ!ただ、こんな風に筋肉の収縮様式にも違いがあるんだ!
そうなんですよ!今回は、多くは触れませんがこの他にも筋肉の収縮には様々な様式があるんですよ!ここまでで、伸張性筋収縮について理解できましたね。
では、この伸張性筋収縮が遅発性筋痛と関係が深いとされていますので、その点について解説を行います。
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伸張性筋収縮による遅発性筋痛の原因
代表的な研究では、Allen(2001)やMorgan(2015)らの研究が代表的です。
引用
他にもMcCully Kらによる報告などがあります。
・これらの研究では、伸張性筋収縮が起こる課題を設定して筋肉がどのようなダメージを受けいているか研究した物になります。
・研究結果として、過度な負荷や重量を支えるような伸張性筋収縮が起きると、筋の微細胞構造または、細胞骨格に損傷が生じるということが確認されています。
・そして、それら2つの要因が筋損傷(exercise induced muscle damage:EIMD)となり、結果的に遅発性筋痛(delayed onset muscle soreness:DOMS)を引き起こしていると結果付けています。
これらのことから、筋肉が収縮している方向と相反して逆方向へ運動を行う場合は、伸張性筋収縮が起きており、その現象で筋損傷が起きる危険性がある。
さらに、過度に負荷や重量をかけることで筋の微細胞構造や細胞骨格を損傷し、遅発性筋痛を増強させます。起こします。
痙性や異常筋緊張と共同運動が重なっている場合はより注意が必要。
脳卒中(脳出血や脳梗塞など)の臨床現場では、片麻痺や両麻痺などありとあらゆる運動麻痺と言われる患者様に触れる場面が多いと思います。
その多くの患者様は脳神経の損傷によって、反射異常を示し痙性や異常筋緊張などと言った症状を呈している場合が非常に多いです。
その、異常筋緊張や過度な痙性と合わせて、異常共同運動が強い場合に曲がっている場合が多いです。
一般的に共同運動と反対方向に伸ばそうと徒手的にストレッチをすることがあると思います。
しかし、神経障害である脳卒中においてはその徒手的に他動で動かされた感覚に対して、伸張反射と言われる反射が過敏に反応し徒手的抵抗に対して抵抗しようとします。
そのため、もしこの記事を読んでいる人が療法士であれば、脳卒中などの神経障害に伴う異常筋収縮を伴う患者様やお客様にはより一層注意することが必要になってきます。
痙性や異常筋緊張そして、共同運動が重度に出現している状態において、過度に筋肉を伸張する場合は、筋損傷に十分注意して行うようにして下さい。
前回の記事でもある
でも紹介していますが、本当に痙性や異常筋緊張などによって収縮している筋肉を段階を踏まず、ただ無理やり伸ばすことを行うとこれらの原因となってしまい、負の循環になってしまいます。
十分留意して取り組めば、このようなことは起きないので注意しながら行うようにしましょう。
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もみ返しと遅発性筋痛
前述したように、遅発性筋痛は伸展性筋収縮が原因であることはわかりましたよね。
筋肉が張っている状態(筋肉の緊張が高い状態)が肩こりで、この際筋肉は収縮の方向に引っ張られないように、体は無意識に正中を保とうとします。そして、伸展性筋収縮が起きる状態になっていることが非常に多いです。
そして、そこに対して指で押して筋肉を伸ばすことからさらに、筋組織の断裂を進めるようになり結果的に運動した時と同様に、遅発性筋痛を引き起こすようになります。(下記の図参照)

そのため、もし徒手的な押圧などで筋肉を伸ばす時は、もみ返しを起こさない意味でも筋肉を緩めた状態(起始、停止部分を近づけた状態)で行うとそのような、もみ返しを予防することができると思われます。
そのため、療法士やセラピストの方はわかると思いますが、対象の筋肉の起始・停止部位を近づけ介入を行うことが望ましいと思われます。
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まとめ
筋肉痛やもみ返しには、遅発性筋痛と専門的に言われる。
この遅発性筋痛は伸張性筋収縮が関係している。
伸張性筋収縮が起こると、筋肉の微細胞や筋肉の骨格を損傷させる可能性があり、それらが今回のテーマでもある筋肉痛やもみ返し(遅発性筋痛)を引き起こす要因になる。
徒手的なマッサージなどにおいても、筋肉を緩めた状態で治療することが望ましい。
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
少しでも、お客様や患者様に意味のある介入や治療を行うことができるようになっていきましょう!!