中枢神経疾患では注意が必要な筋緊張。筋緊張を増加させる因子について。


本日もkarasapo.comに訪れて頂きありがとうございます。

本日のお題は・・・

筋緊張を増加させる因子について

解説を行いたいと思います。

これはかなり、中枢疾患の患者様やお客様にトレーニングやリハビリなど、さらにはケア時などに注意して介入することが必要な内容ですので、ぜひ読んで行って下さい。

では、よろしくお願いします。

 

筋緊張とは?

まず、「筋緊張とはなんぞや!」と疑問を持たれている方もおられると思うので、この点について簡単に解説を行います。
筋緊張とは、
ある一定に筋肉が収縮している状態
ある一定に筋肉が緩んでいる状態
のことを示している言葉です。
「ある一定」とは?
筋緊張の役割として、
・姿勢保持機構
・体温調節機構
に関与すると言われています。

例えば・・・
(外気温が寒い場合)
体温をあげるために筋肉を「ガクガク」と収縮させて、体を温める準備と実行を筋緊張によって行います。


このように「ある一定」とは「動作に合わせた姿勢変化や保持」、「外気温に合わせた体温調節」など、このように生体がおかれている環境や姿勢状態によって変化する意味をさしています。
引用:後藤 淳:筋緊張のコントロール.特集1 理学療法基本技術 関西理学 3:21-31,2003.

筋緊張の理解の仕方

筋緊張の筋の文字を無くして=「緊張」だけで考えれば分かりやすいと思います。

「緊張」が亢進している状態
    =ガクガクしている状態

「緊張」が緩和している状態
       =ゆるゆるな状態

とこのように筋を除いて考えれば分かりやすいです。

そして、これらに対してある部分に
「筋肉」
と言う言葉を足せば筋緊張と言う言葉は完成します。

前述の・・・

・「緊張」が高い
「筋肉」がすごくガクガクしている状態

・「緊張」が低い
「筋肉」がゆるゆるな状態

このように、    内に筋肉を入れれば分かりやくすなると思います。

ここまでで筋緊張と言われるものが、どんな現象であるかは理解することができたと思います。

そして、この筋緊張は姿勢の調節や体温調節など人間の生命維持にとっては非常に重要な役割を果たしています。

しかし、中枢神経障害などによってこの筋緊張と言われるものが調節し辛くなる場合があります。

その結果、多くは異常に筋緊張が高くなる場合があります。
その場合は、疼痛や異常感覚などあらゆる後遺症を引き起こしさらに苦痛が増える状態となってしまいます。

そこで次は、筋緊張を増悪させる因子について解説を行います。

まずはこの筋緊張が増悪するサイクルについて、種々の障害などを含めて図を用いて解説を行います。その後に筋緊張を増悪させる因子について解説をして行きます。

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筋緊張亢進のメカニズムとは?

表を参照にして頂きながら、確認を行なって頂きたいと思います。

この図で示すように、筋緊張の亢進は
まず、中枢神経障害を患います。

次に・・・
・運動麻痺などの機能的変化
・痙縮への移行
の2分をされます。

それらに伴う二次的障害や要因(廃用症候群、誤用症候群:関節拘縮や骨萎縮、SHSなど)が絡みます。
その後に、機能的変化に伴う機能的「特性」の変化が進行するとその結果として、黄色矢印で示すように痙縮の助長に加えて筋緊張が亢進します。
痙縮による筋緊張の亢進と合わせて橙色で示すように、機能的特性の変化を助長する形となりその結果として、筋緊張の亢進をさらに強める場合があります。

このように、中枢神経障害による運動麻痺や痙縮と言われるものが、後遺症として出現する可能性が非常に高く、これらの結果、筋緊張が亢進する場合が非常に多く見受けられます。

そのため、せめて筋緊張の亢進をさせるような二次的要因の排除は最低限トレーニングやリハビリテーション時さらには、ケアで関わる場合において徹底して行うように配慮して下さい。

まとめ

今回は、中枢神経障害で好発する筋緊張が亢進する要因について簡単な筋緊張とはどのようなものか?と合わせて、筋緊張が亢進する要因について解説を行いました。

本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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