本日もkaradasapo-to.comに訪れて頂きありがとうございます。
今回は脳卒中や脊髄損傷などの脳や脊髄と言われる神経が損傷されると出現する、
「痙縮」
についてわかりやく解説を行いたいと思います。
では、よろしくお願いします。
痙縮とは
痙縮とは、脳や脊髄と言われる上位運動ニューロン部分が障害を受ける疾患(脳出血や脳梗塞、脊髄損傷など)によって筋肉の収縮度合いをうまく調節する機能が破綻し、健常な状態では軽く筋肉が引き延ばされるような関節運動による筋肉の伸張であっても、上位運動ニューロンが障害を受けていることによって過剰に筋が収縮を起こすなどの症状が出現するような状態のことを示します。
Lance(1980年)の定義が代表的で
「痙縮とは上位運動ニューロン症候群の一要素であり、伸張反射亢進の結果として生じる。腱反射亢進及び、緊張性伸張反射(筋緊張)の速度依存性増加を特徴とする運動障害である」
と定義されています。
「痙縮とは上位運動ニューロン症候群の一要素であり、伸張反射亢進の結果として生じる。腱反射亢進及び、緊張性伸張反射(筋緊張)の速度依存性増加を特徴とする運動障害である」
と定義されています。
また、島村(1986年)、田中(1995年)らが加えて定義について報告しています。
文章引用
・Lance JW:Symposium synopsis.in Spasticity:Disordered Motor Control(ed by Feldman RG,Young RR, Koella WP.)Symposia Specialists, Miami,1980:pp485-494.
・島村宗夫:痙縮と固縮の定義および神経病態生理.総合リハビリテーション 1986;14:pp323-327.
・田中勵作:痙縮の神経機構ー再訪.リハビリテーション医学 1995;32:97-105.
この代表的な3者の報告の中で意見が合致している点は、相同性伸張反射が出現すると言われる点です。
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相動性と緊張性伸張反射について
これは、痙性や痙縮の状態で引きこすことが多い伸張反射です。
筋肉の伸張(筋肉を伸ばすこと)により筋肉が引き伸ばされたことに対して、収縮するような反応をする伸張反射のことを示します。また、この痙縮と関連が強いこの相同性伸張反射は、筋肉の伸ばされた状態で持続的に伸張反射を認め筋活動をするのではなく、ある一定時間を過ぎると、反射がおさまることも筋活動分析において確認をされています。引用イラスト1の痙性部分がそのような相動性伸張反射の状態を示します。
筋肉の伸張(筋肉を伸ばすこと)により筋肉が引き伸ばされたことに対して、収縮するような反応をする伸張反射のことを示します。また、この痙縮と関連が強いこの相同性伸張反射は、筋肉の伸ばされた状態で持続的に伸張反射を認め筋活動をするのではなく、ある一定時間を過ぎると、反射がおさまることも筋活動分析において確認をされています。引用イラスト1の痙性部分がそのような相動性伸張反射の状態を示します。
これは、固縮の状態で引き起こすことが多い伸張反射の状態です。
別名を持続性伸張反射とも言われている、伸張反射です。
持続的な伸張を行なっている内に、筋張力が減少することなく筋収縮の状態を維持する伸張反射のことを示します。引用イラスト1の固縮部分がそのような緊張性伸張反射の状態を示します。
別名を持続性伸張反射とも言われている、伸張反射です。
持続的な伸張を行なっている内に、筋張力が減少することなく筋収縮の状態を維持する伸張反射のことを示します。引用イラスト1の固縮部分がそのような緊張性伸張反射の状態を示します。

文章引用
神野 耕太郎:運動の生理学 骨から神経まで. 南山堂.東京2003
POST:ストレッチなどで生じる(伸張反射)はなぜ随意運動の邪魔をしないのか?
これらからもわかるように、痙縮は他動的に対象の筋肉を引き伸ばした際に筋肉が引き伸ばされた段階において、筋活動を起こし引き伸ばした方向の逆の方向に抵抗を感じるような反応を示します。
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痙縮の特徴整理
ここまでで、痙縮の特徴として
①相動性伸張反射が深く関与している。
②筋の伸張に対して筋の長さが変化している瞬間に過剰な筋活動による筋収縮が発生し、抵抗を感じるような相動性伸張反射が痙縮の特徴であるこれら2点についてご理解していただけたと思います。
この2点が現在は痙縮の症状として現れそれが痙縮を示す現象です。
もし、痙縮があるかどうかを確認する場合は、これら2点について注目してそれぞれの評価を行い確認を行うことを進めます。
①相動性伸張反射が深く関与している。
②筋の伸張に対して筋の長さが変化している瞬間に過剰な筋活動による筋収縮が発生し、抵抗を感じるような相動性伸張反射が痙縮の特徴であるこれら2点についてご理解していただけたと思います。
この2点が現在は痙縮の症状として現れそれが痙縮を示す現象です。
もし、痙縮があるかどうかを確認する場合は、これら2点について注目してそれぞれの評価を行い確認を行うことを進めます。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。