今回は、リハビリテーションやトレーニングなどで、筋肉に対しての重量などの負荷って決定させるのに悩みますよね?
筋力増強を行う際に必要な知識として
「過負荷の原則」
「漸増負荷の原則」
などなど様々な原則と言われるものがあります。
そして、筋力増強の量や頻度などを設定するのには、今回解説を行なっているRMの計算が必要になってきます。
このRMを抑えて負荷量の設定を行えば、様々な効果を期待することができると言われています。
今回は・・・
・等尺性筋収縮を行う場合って、どれくらいの秒数やれば効果的なの?
この2点に内容を絞り解説をさせて頂きます。
是非、筋力増強・強化を行いたい場合は参考にしながら進めていただけると幸いです。
では早速RMについての解説を行います。
よろしくお願いします。
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RM(repetition maximum)とは
RMはレペティション・マキシマム(repetition maximum)の略です。
レペティションとは、反復、繰り返しと言う意味を示します。
マキシマムとは、最大、最大限、極大と言う意味を示します。
これらからもわかるようにRMとは、最大反復回数を示しています。
例で言えば・・・
100kgのベンチプレスを1回しか挙げれない場合は、最大反復回数である。
そのためRMは1RMとなります。5回繰り返すことができれば5RMとなります。
抵抗運動のガイドライン
これは、海外でも報告されています。
American College of Sports Medicineが著書として出版し、それをさらに、日本体力医学会体力科学編集委員会 監訳:「運動処方の指針 原書第8版ー運動負荷試験と運動プログラム.南江堂.東京.2011」で報告され、木崎ら(2017)が「筋力増強運動の基本と実際」と言う論文の中でそれらの情報を整理して報告されています。
前述させて頂きました通り、繰り返しの部分がRMになります。
表の解説例として、
高齢者の場合、筋力増強を行う際は10〜15RM(最大10〜15回しか繰り返すことのできない重量や抵抗に設定)の運動を8〜10種類用意して、それぞれは1セットで行い且つ、週に最低2回行うことで筋力が増強されますよ
と言った表になります。
このように、先進国でもこのRMの設定を用いて回数や重量などが筋力増強においては設定されるようになっています。
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筋力維持と筋力増強の負荷量
Hettingerの研究報告では・・・
筋力維持の場合、最大筋力の20〜30%
筋力増強の場合、最大筋力の40〜50%
と報告されています。
例では・・・
筋力維持例
1RMが10kgの場合(10kgの重錘を一回しか持ち上げられない場合)、2〜3kg(20〜30%)の重錘を使用した関節運動を行い、筋収縮することで筋力は維持されます。
筋力増強例
1RMが10kgの場合、4〜5kgの重錘を使用した関節運動を行い、筋収縮することで筋力は増強されます。
と言ったように、
筋力維持と筋力増強で
重量が与える意味合いは多く変化します。
そして、この研究報告では合わせて
筋収縮の時間を用いた運動(等尺性運動)による
筋力維持と増強についても解説をされています。
軽い重量や抵抗で行う場合
最大強度40〜50%で行う場合
であれば、筋収縮時間は・・・
最低(筋力維持目的)で15〜20秒
最大(筋力増強目的)で45〜60秒
例では・・・
1RMが10kgとしましょう(一回しか関節運動を行えない重量が10kgとしましょう)。
これの40〜50%なので4〜5kgの重錘を用います。
そして、その筋収縮時間は・・・
最低(筋力維持目的)15〜20秒に設定します。
最大(筋力増強目的)45〜60秒に設定します。
このように秒数によって調節をすることでその意味合いも変化してきます。
と言う報告になります。
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ややきつい重量や抵抗で行う場合
最大強度60〜70%で行う場合
ようであれば、筋収縮時間は・・・
最低(筋力維持目的)で6〜10秒
最大(筋力増強目的)で18〜30秒。
最大強度80〜90%で行う場合
ようであれば、筋収縮時間は・・・
最低(筋力維持目的)で4〜6秒
最大(筋力増強目的)で12〜18秒。
きつい重量や抵抗で行う場合
最大強度100%で運動を行う
ようであれば、筋収縮時間は・・・
最低(筋力維持目的)で2〜3秒
最大(筋力増強目的)で6〜10秒。
と報告されています。
これらを参考に筋力増強を行う場合は、1RMを計算や評価をざっくりでもいいので行い、その回数や空間で保持させる時間などを考慮した上で、筋力増強練習を理論立てて進めないと効果を発揮することが難しい状態になります。
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まとめ
今回は、筋力増強に大切なRMの簡単な解説と、それに伴う抵抗や重量の設定と筋力維持と増強そして、空間保持などについての解説を行いました。
ぜひ適当に設定するのではなく、必要に応じた的確な設定を行い、より患者様やお客様のニーズを実現していきましょう。
本日も、最後まで読んで頂きありがとうございました。