本日もkarasapo.comに訪問して頂き、ありがとうございます。
運営管理を行っている作業療法士のUNLです。
今回は、脳出血や脳梗塞などの脳卒中に対する、自主練習の構成内容について参考となるような記事を作成させて頂きます。
では、よろしくお願いします。
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運動学習のポイント
まずこの点について理解する必要があります。
運動学習の主要因は・・・
1:転移性
2:動機付け
3:行動変化
4:保持/応用
この4つに合わせた。フィードバックと量(頻度)、難易度の設定を行うことが基本です。
この内容詳細については今回は省きまずがまた、連投できれば行なって行きます。
そして、これらを意識した上で
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自主練習の構成
まずは、ここを理解していきます。
結論からいうと・・・
1:個々の身体的構造(関節や筋力など)の課題
2:連続的な身体構造(各関節運動を協調的に用いる動作)の課題
3:実際の生活場面で問題を意識した課題。
この3つにカテゴリー分類をしたほうがいいと思います。
また、可能であれば
「自分自身の病態をモニタリング」するために
日記を用いることも良いと思います。
よくある提供される自主練習なんかは、
僕自身も若手の時は、
リハビリテーション=トレーニング
という観点から・・・
〇〇関節を曲げる〇〇回を何セットと
言うように作成していましたが・・・
結果は出ませんでした。
この要因は
せっかく行なった身体的な活動が・・・
日常生活に影響を与えにくい。
実際に行なっているのは、身体機能の運動のため
そこだけが学習されて、生活上での使用方法は
何も学習されていない状況になってしまうのです。
それに気づいてからは、
今回説明させて頂いている
課題設定への変換するようにしています。
自主練習について患者様から・・・
「できるようになったし、増やしてや難易度高くして」
などの前向きな発言が聞かれる場面が増えました。
また・・・
「こうしたらもっとうまくいくけど、どう思う?」
など自分で考えて身体活動の分析を行うような
前向きな発言がよく聞かれるようになりました。
そのため、今では説明させて頂いた通りの3つの項目を意識して作成するようにしています。
では、ここからは
3つの項目内容を一つ一つ例を用いて
説明させて頂きます。
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1:個々の身体的構造の練習
目的は、それぞれの関節運動のスキル学習
これは、関節や筋肉を意識して行う練習です。
〇〇関節を〇〇回動かすなど
2:連続的な身体的構造の練習
目的は、生活への類似課題設定による転移です。
転移とは、この課題練習をすることによって
生活で上下肢を用いる際に
この課題を思い出して動作を行う
ようにできるなることです。
注意:類似転移性を目的とした、課題特異的な内容設定にするのが原則です。基本的に異質性転移はこのような現象はあまり期待できないとされています。
課題内容は、机上にいくつかのお手玉を置き、
それを練習している上肢で把持して
特定の場所に運搬する
と言った、各関節の連続性を用いた練習
3:実際の生活場面を意識した練習
目的は1、2で練習した動作を
生活で転移させていくことに加えて
実際の生活場面で使用することによる
保持と応用機能の発展です。
生活上で使える場面や参加できそうな場面を
治療者側が評価します。
そして、実際に治療の必要な手足を参加できる
項目に参加できる設定内容にする。
この練習は・・・
重度運動麻痺の場合で悩まれる
と思います。
しかし、それは寝返り動作から肩甲骨の使い方などを意識して頂くような課題設定からでもいいと思います。
脳出血や脳梗塞などにより、
重度運動麻痺が出現した場合ですが、
生活期で僕も現場に遭遇しますが、
異常な共同運動や連合反応の抑制ができずに誤学習をされた結果、寝返りや起き上がり動作時に肩甲骨が後退、内転してしっかりと体幹などの操作が行えず苦労している人を見るときが多々あります。
そのため、運動麻痺の程度にあった生活上での参加や使用を意識して設定していきましょう。
4:練習内容の日記
この日記についても、難易度や頻度などは
クライエントと相談して決定する必要がある。
しかし、実際に記載して頂く内容はこちら側が決める必要があります。
これには専門的な知識を有します。
この専門的とは・・・
・結果の知識
KR(knowledge of result)
・パフォーマンスの知識
KP(knowledge of performance)
この2点を押さえておく必要があります。
例えばこのような設定にした場合
課題内容「食事開始から20分は麻痺手を用い食事をする」
KRは課題の成功度合いについての記載内容
例:食事開始から15分は麻痺手を用いて食事ができた 成功度6/10
KPはパフォーマンスの程度に依存した内容
例:前腕部分がうまく動かせず、肩が疲れてしまう 達成度5/10
こんな例のように記載できるスペースを作成して
行うことが適切なフィードバックになると思います。
注 意
ただし、過剰なフィードバックは
フィードバックに依存し教師あり学習へ
依存してしまう可能性があります。
これによって、考えないようになり
退院後などに応用が効かないように
なることも考えられます。
そのため、症例に合わせた
フィードバック頻度の設定も必要になってきます。
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まとめ
今回は脳卒中(脳出血や脳梗塞など)における
自主練習の構成内容について解説をしました。
単に回数を行うような運動では効果は生活上では出ません。
動かした関節や筋肉を連続的に且つ、
生活上でどのように使用するかを考えて
自主練習の内容設定を行うことが
望ましいと思われます。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。