どれ使えばいいの?自分に合っていると思える車椅子の選定(普通型編)

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本日もkardasapo-to.comに訪問して頂きありがとうございます。

運営を行なっている作業療法士のUNLです。

 

はじめに

 

先日こんな出来事が・・・

 

「こんな車椅子って合うかな?」「レンタルずっと使うなら勿体無い気がする」とご質問とご相談を頂きました。

 

その方は、車椅子で自立を目指している方でしたが、どの車椅子を選ぶべきなのか悩んでおられる状態でした。

 

介護保険適応外、障がい者手帳は所得の関係により支給適応外となられている方で月に8000円のレンタル料金が必要となるかたでした。

 

単純に1年借りれば96000円

 

その方はレンタルして約5年経過されているので

単純計算で480000円支払っていることになります。

 

なので適当に選定するのは辞めた方がいいので、今回は生活期でよく臨床をしていて聞かれる車椅子の選定や利用についてシリーズ化して、記事にしていこうと思い今回の記事作成に至りました。

 

今回は普通型車椅子についての

メリット

デメリット

について身体機能や高次脳機能機能を含めて

解説をさせて頂きます。

 

今後、モジュラー型車椅子やコンフォート型車椅子、電動車椅子などについて同様の記事を記載させて頂きます。

では早速、解説をさせて頂きます。

 

よろしくお願いします。

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 普通型車椅子とは?

よく医療スタッフや福祉機器業者間で言われる

「普通型車椅子」についてです。

 

基本的には下記のようなものが普通型車椅子を示すようになります。

足の高さのみ調節ができる

・背もたれ、肘置きの高さ、タイヤの位置、前輪の位置などの調節を行うことができないもの

が「普通型車椅子」を示しています。

 

認識としては、病院の受付や出入り口付近にあるような車椅子で近年ではデパートなどの出入り口にも配置されているような車椅子です。

下記の写真のように配置されている場合が多いと思いますが、下記の物は全て普通型車椅子になります。

 

普通型車椅子配置写真

メリットやデメリットの前に

この「普通型車椅子」ですがなんと・・・

適応する人

適応しない人

が必ず疾患や体の状態によっています。

 

もし、適応しない人で使用すると・・・

・床ずれ=褥瘡

・体幹のなどの変形を助長させる

など、現在の障がいや後遺症に含めて他に何かしらの問題が現れてしまうことが多々あります。

 

では、この車椅子って一体どんなときや体の状態に使うのがいいの?

そんなことについてメリットとデメリットを含めて解説をしていきます。

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 普通型車椅子のメリット

安 価

車椅子の構成物品が他のモジュラー型やコンフォート型または、電動車椅子などと比較して少なくいです。

そんため、これらの車椅子と比較して安価で購入することができます。

また、介護保険での購入やレンタルに付いても普通型が一番安価で提供されるようになっています。

軽 量

調節機能がほとんど無いことにより、車椅子を構成している物品の数が限られており軽量の物が多い。

種類が多い

手間のかかるような調節機能の備え付けなどがなく、デザインの幅が広くさらに、前述させて頂いたようにデパートなどの受注なども受けるため様々なデザインの物が多いです。

身体機能の維持に繋がる

先ほどから度々お伝えしているように、

調節機能が無いことにより・・・

車椅子をご本人様の体格などに合わせて調節を行うことができないません。

 

そのため利用される方が

自ら座り直し車椅子からベッドや便座などに移るいわゆる「移乗」と言われる動作の時に、車椅子からしっかり立ち上がり、足を車椅子の足乗せ部分(フットレストやフットプレート)に当たらないように足を動かす必要があります。

 

このように、何かしらの動きが普通型車椅子のご利用にあたっては必要になってくるので本当に身体機能や高次脳機能と言われる部分で自ら車椅子の上で座り直しや姿勢を直すような動作また、それらの動作を行わなければ褥瘡ができてしまうなどの認識や必要を理解されている場合であれば適応して使用することが可能かと思われます。

大きくはこれら4つのメリットがあります。

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 普通型車椅子のデメリット

調節機能がない

調節機能が無いことにより・・・

車椅子を自分に合わせて背もたれの張り具合を調節することや、車輪の位置を調節して車椅子をこぎやすくするなどの調節を行うことができません。

 

身体機能が低下する危険性がある

調節機能が無いことによって臀部にかかる圧を除くような、「除圧動作」や座り直しが自分でできる必要性があります。

しかし、これができな利用者様でよくあるのが先ほどから度々出でくる「床ずれ=褥瘡」と言われる病気です。

 

これができてしまうと、程度によっては治療のため座ることもできない状態(いわゆる寝たきり)での治療が必要となり、リハビリテーションなどを積極的に行なっていない施設や病院などでは身体機能が著しく低下する場合があり、介助量の増加に繋がるようなことになります。

そのため、それらの動作が適切に行えているか確認を行う必要があります。

 

転倒に繋がることがある

基本的に普通型車椅子と言われるものには、

転倒防止バーと言われる部品がついていない場合が多い。

 

そのため、付いている場合であれば・・・

勢い良く車椅子に座る

強引な座り直し動作

でも車椅子が横転して転倒することは・・・

ほとんどありえません。

転倒防止バーとは

車椅子が後方に倒れることがありそれにより、転倒に至る場合がある。それを防ぐように、車椅子のティッピングバーと言われる部分に後方に倒れないようにバーが付いています。

詳細は下記の図を参考にして下さい。

車椅子転倒防止バー

※左側は普通型車椅子で右側は電動車椅子です。

図に示す赤丸部分のように普通型車椅子はティッピングバーと言って段差を登る時に、車椅子の前輪を介助を行なっている人が挙げやすいように踏み込むバーになります。

これが普通型車椅子の場合付いていない場合が多いです。

そのため、乗り移る際や座り直しなどにおいては勢い良く行わず、丁寧に行うことが必要になってきます。

なお、どうしても必要であれば一部の業者では取り付け式の転倒防止バーを持っている業者があります。そのため、一度業者に取り扱い等について確認して頂けるといいかと思います。

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まとめ

メリットでお伝えしたように軽量で安価で手に入る普通型車椅子ですが、もちろんデメリットも存在します。

そのため、一番いい方法は介護保険で利用する場合や身体障がい者手帳や療育手帳などを利用して、福祉機器の業者が行政が対応する場合は基本的には無償でデモを行なって頂けるところが比較的多く存在します。

そのような業者と取り合うことが一番自分に合った車椅子を選定できる可能性が非常に高いです。

そのため、そのようなことで困っておられる方がおられれば一度ケアマネやソーシャルワーカーに相談して頂き結論を待つことが先決かと思います。

本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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