今回は脳卒中(脳出血や脳梗塞などの総称)の後発部位でもある被殻周辺の神経細胞(神経核)の集合体である大脳基底核について簡単に解説をしていきます。まず大脳基底核を構成している神経細胞(神経核)と大脳基底核の働きについて解説を進めます。大脳基底核の内容については、まとめて様々ことを投稿すると非常に長文になる可能性があるので、シリーズ化して投稿をします。
大脳基底核を調べると
インターネットで検索すると・・・・・・
「視床との・・」や「脳幹と・・」など
様々な専門用語が飛び交います。
いきなりこんなことを勉強することや
理解するのは、酷だと思います。
そのため、まずは大脳基底核をざっくりと
理解をしていきましょう。
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大脳基底核の大まかな働き
①自らの意思に沿った運動を行う随意運動や眼球運動
②目的運動に合わせた姿勢の調節機能
③記憶機能も持ち合わせており学習機能もある
④情動との関わりを持っていることが知られており、運動や課題等を行う際の動機付けや意思などの機能も持ち合わせています。
鈴木俊明ら 正常動作の神経機構
関西理学療法 2:1−9.2002 より参考引用
図1:神経細胞と神経線維の説明イラスト
「神経細胞」:送られてきた情報を個々の細胞による働きで処理、整理をする役割がある。「神経線維」:ここの神経細胞が処理した情報を次の神経細胞へ送る役割をしている。
大脳基底核は脳内の一部であり、それらは神経細胞の集合体で構成されています。図1で示すように神経細胞とは脳の他の部位から送られてきた情報を、細胞本来が持ち合わせた働きで情報理解し処理、整理などを行い次の神経細胞に神経線維を通じて処理、整理した情報を伝達する役割を持っています。図1のような神経細胞の集合体が、脳には存在するがこれらの一部が今回説明している大脳基底核です。
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大脳基底核の神経細胞
1:被殻
2:尾状核
※被殻と尾状核を合わせて、「線条体」
3:淡蒼球
※淡蒼球内節、淡蒼球外節
4:視床下核
5:黒質(緻密部、網様部)
これらの脳神経細胞が働き、大脳基底核を構成してます。
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大脳基底核における神経細胞の系統
1:入力系
大脳基底核に至る前の情報(大脳皮質からの情報)をはじめに受け取る大脳基底核の神経細胞のことを示します。
大脳基底核でいう部位:被殻、視床下核
2:出力系
入力系で受け取った情報を大脳基底核の各神経細胞で処理、整理し大脳基底核から他の部位の脳の神経細胞の集合体(小脳など)へ送る細胞を示します。
大脳基底核でいう部位:淡蒼球内節、黒質網様部
3:中継部
入力系が受け取った情報を再度フィルター見たいな働きをして、本当に必要な情報や刺激量などを調節していく細胞を示します。
大脳基底核でいう部位:淡蒼球外節、淡蒼球内節、黒質網様部、黒質緻密部
まとめ
大脳基底核は神経細胞の集合体であり、様々な神経細胞が存在します。また、神経細胞には入力系や出力系、中継系が存在し、大脳基底核の細胞と細胞を繋ぐ働きをしています。
この3種類の神経細胞分類で分けたそれぞれの細胞が、大脳基底核の役割を構築しています。また、神経細胞と神経細胞のつながりを持つような神経経路のことを「ループ」と言われており、大脳基底核の代表的な「ループ」として運動ループ、前頭前野ループ、辺縁ループ、眼球運動ループと4種類存在することが知られています。これらの「ループ」が協調的に働くことによって運動の調節や感情の調節などを行い人としての生活を構築しています。
次回はこれらのループについて解説を行いたいと考えています。
読んで頂きありがとうございました。
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