首まわりの筋肉について

首のまわりには小さな筋肉が多く存在します。

これらは首に存在する呼吸や嚥下(飲み込み)

など様々な働きに関与し生命維持をするのに

重要な筋肉となります。

種 類

下唇下制筋

顎二腹筋

茎突舌骨筋

オトガイ舌骨筋

顎舌骨筋

甲状舌骨筋

胸骨舌骨筋

肩甲舌骨筋

胸骨甲状筋

前頭直筋

外側頭筋

頸長筋

頭長筋

胸鎖乳突筋

前斜角筋

中斜角筋

後斜角筋

広頸筋

小後頭直筋

頸回旋筋

頭・頸半棘筋

頭最長筋

頭板状筋

頸部板上筋

後頭下筋群

頸長筋

こんなに多くあるのです。

 

 付着している部位と働き、神経について

下唇下制筋とは

唇の下の両端に存在する筋肉です。

主に下唇を外側の下方向へ引く筋肉です。

神経は顔面神経を経由します。

 

顎二腹筋とは

左右両側に存在し、顎の下から耳の付け根

にある筋肉です

名前の由来通り両端に筋腹が存在します。

主にのどぼとけ(舌骨)の引き上げと下顎を

引き下げる(口を開ける時)に働く筋肉です。

神経は顎の下部分の筋腹は顎舌骨筋神経、耳

の付け根側は顔面神経を経由します。

 

茎突舌骨筋とは

左右両側に存在し、耳の付け根付近から、のどぼ

とけの方向にはしる筋肉です。

主にのどぼとけ(舌骨)を上後方に引き上げるよ

うに働く筋肉です。

神経は顔面神経を経由します。

 

オトガイ舌骨筋とは

左右両側に存在し、アゴの先端からのどぼとけ

(舌骨)へ向かって走る筋肉です。

主にのどぼとけ(舌骨)を正中に引きあげる、下

顎を引き下げる働きをします。

神経は舌下神経を経由します。

 

顎舌骨筋とは

左右両側に存在し、顔のえら部分からのどぼとけへ

向かって走る筋です。

主にのどぼとけ(舌骨)の引き上げ、下顎を下へ引

き下げる。

神経は顎舌骨筋神経を経由します。

 

甲状舌骨筋

左右両側に存在し、のどぼとけ(舌骨)から喉の付

け根方向にはしる筋肉です。

主に、のどぼとけを引き下げる働きを持つ筋肉です。

神経は頸神経(C2〜3)を経由します。

 

胸骨舌骨筋とは

左右両側に存在し、のどぼとけから胸骨(鎖骨

と鎖骨の間に存在する骨)に走る筋肉です。

主に、のどぼとけを下に引き下げる筋肉です。

神経は頸神経を経由します。

 

肩甲舌骨筋とは

左右両側に存在し、のどぼとけから肩甲骨まで

繋がる筋肉です。

主に、のどぼとけ(舌骨)を引き下げる筋肉です。

神経は、頸神経を経由します。

 

胸骨甲状筋とは

左右両側に存在し、のどぼとけ(舌骨)から甲状腺を覆

いながら胸骨(胸の中点に存在する骨)の内側に走る筋

肉です。

主に、のどぼとけ(舌骨)を下へ引き下げる筋肉です。

神経は頸神経を経由します。

 

前頭直筋とは

左右両側に存在し、頚椎の一番上の骨(環椎)

から後頭骨へ小さく付いている筋肉です。

主に、頭部前方に倒す・一側のみ作用すると収

縮している筋肉側へ頭部が傾くようになってい

ます。

神経は頸神経を経由します。

 

外側頭筋とは

左右両側に存在し、頚椎の一番上の骨(環椎の横に

出ている突起:横突起)から、後頭骨(頸静脈突起)

に走る筋肉です。

主に、働いている筋肉の方に頸部を傾ける働きがあ

ります。

神経は頸神経を経由します。

 

頸長筋とは

左右両側に存在し放射状に頸椎の横突起前節から他の

頚椎横突起前節に付着するように走っています。

主に首を前に曲げる、首を側方へ倒すなどの働きを持

ちます。

神経は頸神経(C3〜C8)を経由します。

 

頭長筋とは

左右両側に存在し、頚椎の3番目〜6番目の横突起

前方から後頭骨に走る筋肉です。

主に頭部を前方に曲げる、収縮している筋肉側へ

頭部を傾けるまたは、回す働きを持ちます。

神経は頸神経(C1〜4)を経由します。

 

胸鎖乳突筋とは

左右両側に存在し、耳の後ろの出っ張りから胸骨

(胸の中点に存在する骨)と鎖骨の内側に走る筋

肉です。

主に働いている筋肉側と反対則へ顔面を向けます。

神経として副神経支配を経由します。

 

前斜角筋とは

左右両側に存在し、頚椎の3番目から6番目の横突

起の付け根から第一肋骨(一番上の肋骨)に走る筋

肉です。

主に、第一肋骨を引き上げる、頸部を前へ倒す、

収縮している筋肉のある側方へ頭を倒します。

神経として頸神経(C4〜7)を経由します。

 

中斜角筋とは

左右両側に存在し頚椎の2番目から7番目の横突起

(頚椎の横に出ている突起)から第一肋骨(鎖骨下

動脈溝の後方突起部分)に走る筋肉です。

主に、第一肋骨を引き上げる、頸部を前へ倒す、収

縮している筋肉のある側方へ頭を倒します。

神経として腕神経(C5〜8)を経由します。

 

後斜角筋とは

左右両側に存在し、頚椎の4番目から6番目の横突

起の後面から第二肋骨の外側に走る筋肉です。

主に、第二肋骨を引き上げる、頭部や頚椎を前方に

曲げる、側方に曲げるなどの働きをします。

神経として頸神経及び腕神経(C5〜C8)を経由

します。

 

広頸筋とは

左右両側に存在し、鎖骨付近の筋肉(大胸筋や三角

筋を覆う胸筋筋膜)に付着しそこから、顔面のえら

部分を経由し唇付近の筋肉(咬筋筋膜や笑筋、口角

下制筋、口唇下制筋など)に付着します。

主に、頸部や胸部にシワを作ります。口角を下方へ

引く、頸筋膜や口筋筋膜の緊張をするなどの働きが

あります。

神経として顔面神経、頸神経(C3)を経由します。

 

小後頭直筋とは

左右両側に存在し、頚椎の一番上の骨(環椎後結節)

から後頭骨に走る筋肉です。

主に、収縮した筋肉が存在する方に顔面を回す、

頭を後方に倒す、収縮した筋肉が存在する方へ

頭部を側屈させる。

神経として頸神経(C1)を経由します。

 

頸回旋筋とは

左右両側に脊椎全て(頸回旋、胸回旋筋、腰回旋

筋と3部に分かれる)の横突起から棘突起に走る

筋肉のことである。

主に脊椎を回旋させるように作用している筋肉です。

神経として脊髄神経を経由します。

 

頭・頸半棘筋とは

左右両側に存在し頚椎(C4〜6)の関節突起、

胸椎(T1〜6)の横突起から後頭骨(上項線、

下項線)に走る筋肉である。

主に、頭部を後方に倒す、収縮している筋肉側

に頭部を回旋させる。

神経として、頸神経を経由します。

 

頭最長筋とは

左右両側に存在し、胸椎(T1〜5)の横突起、

頚椎(C4〜7)の関節突起から後頭骨、乳様

突起へ走る筋肉です。

主に、脊柱の伸ばす、側方へ曲げる、回旋させ

るように働きます。

神経として頸神経を経由します。

 

頭板状筋とは

左右両側に存在し、頚椎の3〜7番目の項靭帯と

胸椎の1・2番目の棘突起から乳様突起と後頭骨

(上項線)の外側部に走る筋肉です。

主に、頭部を後方に倒す、収縮している筋肉側に

頭部を回すまたは、側方に曲げます。

神経として頸神経を経由します。

 

頸部板状筋とは

左右両側に存在し、胸椎の3番目から6番目(ま

たは5番目)の棘突起(背骨の突起)または項靭

帯から頚椎の1〜2番目に走る筋肉です。

主に頚椎を外側へ引き、頭部を回旋させる。また、

頭部を後方や側方(伸展や側屈)に倒します。

神経は頸神経を経由します。

 

後頭下筋群とは

後頭下筋群とは大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜

筋、下頭斜筋を示します。

主に頭部を後ろに引き、直立する作用を持ちます。

神経は後頭下神経を経由します。

 

頸長筋とは

頸長筋は上斜部と下斜部と垂直部の3つに分かれ

ます。上斜部は頚椎の3番目から5番目に始まり

頚椎の1番目に向かって走る筋肉です。下斜部は

胸椎の1番目から3番目に始まり頚椎の5番目か

ら6番目に向かって走る筋肉です。そして、垂直

部は頚椎の5番目から7番目(または胸椎の1番

目から3番目)から頚椎の2番目から4番目に走

る筋肉です。

主に、頸部を前に倒すまたは収縮している筋肉側

へ頸部を倒す働きがあります。

神経として、頸神経(C3〜C8)を経由します。

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病院に勤めていた作業療法士が、実際の臨床現場で学んだ脳出血や脳梗塞などに伴う後遺症さらに、骨折や脊髄損傷などの後遺症などの情報を提供。また、基本的な医学用語やトレーニング方法などについての知識をわかりやすく解説。

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