高血圧〜塩分の取りすぎが全てではない〜 karasapo

よくある塩分の取りすぎと高血圧の関係。高

血圧で病院にかかると必ず塩分を控えましょ

うと言われますよね?どこを診てそのように

言ってるかは疑問です。なぜなら高血圧には

種類があることをご存知でしょうか?また、

高血圧になる要因って様々であることを知っ

ていますか?ある本では、塩分の取りすぎが

直接的な原因である人は100人に1人か2人

と言われています。ここでは高血圧の種類と

高血圧の要因紹介。また、塩分と血圧の関係

について解説していきます。

 

高血圧の現状

ある情報では高血圧の90%は原因が不明で

あると言われています。

 

高血圧の種類

「一次性高血圧」=特に明らかな異常がない

のに高血圧になる

「二次性高血圧」=原因のある疾患があり高

血圧になる

この2種類が存在します。

 

一次性高血圧の推測されている要因

塩分の過剰摂取

加齢による血管の老化

ストレス

過労

運動不足

肥満

遺伝的要素

 

二次性高血圧の推測されている要因

各種腎臓病

ホルモンバランス異常

(アルドステロンとの関係を示唆)

クッシング症候群

大動脈疾患

(大動脈炎症症候群、大動脈狭窄症)

甲状腺疾患

副甲状腺疾患

睡眠時無呼吸症候群

末端肥大症

薬物誘発性/関連性

(副腎ステロイド、甘草、経口避妊薬、

非ステロイド性抗炎症薬、

エリスロポエチン、シクロスポリンなど)

 

なぜ塩分と高血圧との結びつけが強くなったのか?

こレは日本での調査研究に基づきそのよ

うなイメージが日本に広がったのである。

この研究では日本の高血圧分布を調査し

た結果、一般的に必要な食塩量が1日あ

たり10グラムと言われているが、東北地

方ではそれより多い塩分摂取をしている

ために東北地方での高血圧患者が多いと

いう結果から広がったイメージ的な結果

がこの結びつけを広げたのである。

 

なぜ塩分が高血圧の原因と一概に言うことができないか?

上記の調査結果を踏まえ食塩の摂取量と

高血圧を詳しく調べた研究調査がされて

います。その調査では、個別に食塩の摂

取量が少ないにも関わらず高血圧の人や、

逆に食塩の摂取量が多いにも関わらず血

圧が高くない人など食塩と関係のない患

者が見られたのである。また、りんごの

生産地では高血圧患者が少ないなど食塩

と関係のない患者が見られたのである。

しかし、こうした結果を広めるのではな

く、むしろ例外として取り扱われている

ことが現状であった。

 

血圧とナトリウム

塩分に含まれるナトリウム。ナトリウムが

通常細胞の外(細胞外液)に存在し、必要

に応じて細胞内液に存在するカリウムと細

胞外液との調節を行うようにしている。し

かし、ナトリウムの含有量(体内に保持し

ている量)が増加すると水分を引き連れ細

胞内に入りこむことがある。それにより細

胞は通常より膨張し、血管(毛細血管など)

を押し血圧を上昇させることがある。しか

し、通常であれば不要なナトリウムは体外

へ排出されるようになっている。

 

ナトリウムの取りすぎに対してカリウムを取れば問題ない

カリウムは不要になったナトリウムを体外

へ排出しる仕組みを持っている。前述した

ようにカリウムの仕組みから体内にカリウ

ムが十分にあればナトリウムを摂取しよう

が、高血圧になることを防ぐことが想像で

きる。これは前述したリンゴの生産地では

高血圧患者が少ないこととも関係深いもの

がある。リンゴにはカリウムが含まれてい

る。このこともリンゴの生産地において高

血圧患者が少ないことの要因が考えられる。

 

まとめ

塩分の取りすぎが高血圧の要因とは一概に言

えないのである。高血圧には様々な要因があ

り種々に対しての対策が必要である。また、

塩分を取りすぎた場合の高血圧に対しては、

カリウムの多い食品を意識して摂取すること

でナトリウムを体外へ排出し血圧を安定させ

ることができる可能性がある。

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病院に勤めていた作業療法士が、実際の臨床現場で学んだ脳出血や脳梗塞などに伴う後遺症さらに、骨折や脊髄損傷などの後遺症などの情報を提供。また、基本的な医学用語やトレーニング方法などについての知識をわかりやすく解説。

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