温めすぎる入浴っていいの?

体を温める入浴の適応時間と温度について

寒い季節になり入浴などで体を温めることがあると思います。では、長い時間無駄に浸かる、浴槽に浸かりたいしリラックスしたいけど時間がないからお湯の温度を上げるなどしませんか?これって体の中でどんな現象が起きるか知りませんよね?これらについて、確認できた内容の解説と適切な時間と温度について紹介をします。

 理想は約30分、40〜42℃以下が1番!!

入浴時間として約30分で温度は40〜42℃以下が1番です。これには体の細胞と神経の関わりがあります。約30分と設定されている理由は、最低でも15分以下では体の表層にしか熱が届きません。その理由から、入浴時間の目安として約30分に設定されています。温度は40〜42℃以下に設定されている理由は、『ヒートショックプロテイン』という細胞があり、その細胞が1番効率的に産生されるのは体温より+2℃と言われているからです。『ヒートショックプロテイン』とは体の修復を行うタンパク質のことであり、免疫力を高め病気を未然に防ぐ、美肌、NK(ナチュラルキラー)細胞(=がん細胞と戦う細胞)の活性化、コラーゲンの現象抑制、脂肪燃焼などの効果を期待できる細胞のことです。また、この温度で自律神経(無意識に働く神経:心臓や血管、内臓、ホルモンなどに関与している神経)はリラックスされている神経すなわち副交感神経が効率的に働きます。

 

適切に体温より+2℃されている自分の温度設定方法

浴槽に浸かり、舌下に体温計を約15〜20分浴槽につかった時点で測定します。同時に浴槽内に簡単な温度計を入れ自分の平均体温より+2℃上昇しているお湯の温度が自分にあった温度になります。

 

効果の持続について

『ヒートショックプロテイン』は、一週間ほど持続すると言われています。しかし、適度に疲労を取り除きたい場合については、上記の内容を2〜3日に一回実施することをお勧めします。毎日の入浴で毎回神経を使っているとせっかくのリラックス時間がリラックスできなくなってしまいますからね。

また、浴室から出た際は室温を適度に保ち冷やしすぎるのを避けましょう。体が熱いから寒くするなどを行うと血管や心臓に対して負荷がかかります。また、せっかく入浴で広げた血管(毛細血管)が縮こまり効果の持続が乏しくなります。

時間がないからより熱いお湯で温めると逆効果!!

上記で紹介した内容であれば、人間の自律神経(無意識に働く神経)は副交感神経が優位に働きます。しかし、温度を高くすればするほど交感神経が優位に働きます。結果、体内に疲労が蓄積します。

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病院に勤めていた作業療法士が、実際の臨床現場で学んだ脳出血や脳梗塞などに伴う後遺症さらに、骨折や脊髄損傷などの後遺症などの情報を提供。また、基本的な医学用語やトレーニング方法などについての知識をわかりやすく解説。

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