脳卒中について(その4)感覚障害

感覚とは

感覚と言われて世の中で言われる感覚とは、触れた感触や温かい・冷たい・痛いなどの感覚表現がパッと出てくることが多いですよね。けど、感覚には様々な感覚が存在します。

感覚の種類

大きく①特殊感覚②体性感覚③内臓感覚に分かれます。

①特殊感覚とは、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・平衡感覚があります。

②体性感覚は大きくさらに分けて表在感覚と深部感覚に分かれます。

表在感覚は触覚(触れた感覚)、圧覚(押されている感覚)、温覚(温かい感覚)、冷覚(冷たい感覚)、皮膚痛覚(皮膚に何か痛みの発するものが触れた時の感覚)。

深部感覚は位置覚(腕などがどの位置にあるか認識する感覚)、振動覚(痺れやマッサージなどの振動を認識する感覚)、深部痛覚(関節の奥が痛いなどを認識する感覚)、運動覚(腕がどの方向へ動いているか認識する感覚)

③内臓感覚は臓器感覚(お腹が「グー」っと鳴った時に少し内臓が動いたように認識する感覚、満腹を認識するのも同様)、内臓痛覚(お腹が痛いなどを認識する感覚)。

感覚の経路

感覚の経路はそれぞれの位置から脳までの電線を通じて感覚がどんなものであったかを認識している。正座で痺れを感じることがあると思うがあれは血管の感覚が大きく影響ている。この経路をたどるからこそ、脳卒中の患者さんは様々な感覚を感じる。詳細な経路の情報はまた記載をします。

感覚障害に対するリハビリテーション

感覚障害は鈍くなるか全然感じなくなるか異常に痺れるなどの感覚障害に大きく分かれます。

鈍くなった場合の僕の経験からのオススメ

積極的に鈍くなった場所を使用する。鈍くなった程度であれば、積極的に鈍くなっている場所(感覚障害が起きている場所)を使用します。使用することによって期待できる効果として、血流の改善及び脳・脊髄への刺激入力です。積極的に使用することをオススメするのは疾患から障害が起きたのはあっという間ですが、赤ちゃんの頃からこの感覚を感じれるようになったわけではなく年々いろんな遊びを通して体や手足につちかってきた経験に基づいて感覚を始めて獲得することができるからです。極論を言うと人によって「暑い」と感じる程度は異なりますよね?あれって育ってきた経験が大きく影響していると考えられます。そのため、鈍くなってしまっている人には積極的に使用することをオススメします。

全く感じなくなってしまった人オススメするのは、感覚の生きている(障害されていない場所)感覚と、感覚がなくなってしまっている場所とに同時に同じ感覚を感じるようにするようにしていくことがいいと思います。脳の左は右半身を、脳の右は左半身を支配していると考えられますが、全てが全てそうなっているわけではありません。脳の中には左右をつなぐ線維や神経も存在します。感じるようになるには、長い年月がかかるかもしれませんが、決してあきらめずに行うようにすれば多少変化が出て大きな改善に導かれることが解剖学や神経学からの観点からも考えられます。

異常な痺れや痛みについては、振動式のマッサージ機または異常な感覚を感じる場所を温めてください。振動式のマッサージ機についてはメカニズムの解析もされており、脳に対して痛みや痺れを感じにくくする働きかけを促進します。また、血液の循環により異常な感覚を感じる場合は温めて循環を良くすることをオススメします。

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病院に勤めていた作業療法士が、実際の臨床現場で学んだ脳出血や脳梗塞などに伴う後遺症さらに、骨折や脊髄損傷などの後遺症などの情報を提供。また、基本的な医学用語やトレーニング方法などについての知識をわかりやすく解説。

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