関節の音について
普段何気なく生活をしている時や指の関節が「ポキ」となる経験があると思う。その原因って一体なんだろうってふと思うことがありますよね。
関節の音がなぜなるか
原因は関節の圧と滑液(関節が滑らかに動く液)が大きく関係している。
関節を曲げると普段は動かさない部分まで極端に関節が運動し滑液の圧力が低下する。
しかし、そのことによって普段まんべんなく広がっている見えないような関節内の空気(窒素や二酸化炭素など)が曲げた、伸ばした方向とは逆に隙間ができたため、そこに集中して移動する。
それにより「ポキ」と音を発する。発したのちに指をもとに戻すとそれらはまた、関節内にまんべんなく広がり何もなかったようになる。
悪い関節の音
骨折や変形性関節症疾患(変形性股関節症、変形性膝関節症、脳卒中に伴う肩を上げた時の音、リウマチなどなど)は上記で記載した内容とは全く原因が異なります。
それぞれの病気と関節音の関係
変形性股関節症、変形性膝関節症状、リウマチなどは関節の軟骨(骨と骨が滑らかに動く骨の端にあるようなカバーのこと)が破壊されているまたは、破壊されかけている段階であり骨と骨の間が小さくなり、本来は関節には骨と骨の間に隙間が生じる。しかし、上記のような疾患では軟骨が破壊され骨と骨が擦れるまたは、軟骨と骨が擦れ「ポキ」ではなく「ゴリゴリ」と関節を動かすたびに音がなる。これは、悪い関節の音である。
脳卒中に伴う肩の上げた時になる音は、骨と骨(関節)で筋肉、関節を包む(関節包)、滑液を保有している袋(滑液包)を挟み込みその時に音がなる。一般的にインピンジメント症候群と言われる。これは、繰り返すことによって筋肉や滑液包を何度も音がなる度に挟み込み炎症兆候を引き起こす引き金となる。ひどい場合は腱が骨化するまたは肩関節周囲炎のように激しい痛みに変わり腕が上げれない状態になってしまう。
起きるとその後どうなる
上記のような症状があるから疾患の進行が怖くて運動を行わないと次に変形性股関節症、変形性膝関節症、リウマチの人は筋力が低下します。そして、より関節の間が狭小化し骨と骨が擦れます。擦れることによって、骨の関節面(骨の端)に骨棘(骨の棘:トゲ)が形成されさらに強い痛みに変わってしまうのです。その為、専門の病院やリハビリテーションスタッフに筋力の低下している場所や改善する為の運動方法について聞くと良いと思います。
インピンジメント症候群に伴う関節の音は良くない。改善策は、スタッフに肩を動かす際に手伝ってもらいながら筋肉や関節包、滑液包を挟み込まないように補助してもらいながら運動をするようにして下さい。スタッフがいない場合は両手を組み、痛みが出ないように助けながら上下や左右に動かすように運動をする、ストレッチをするようにして下さい。また、現在リハビリテーションを受診されている方はそこのスタッフに相談し、適応している運動を教示して頂きながら行うようにして下さい。