変形性肩関節症

変形性肩関節症とは

好発年齢はなく、股関節の変形やひざ関節の変形と比較して発症頻度は少ないものになります。欧米人は日本人より比較的多いです。

なぜ起きる?

原因は大きく2つに分かれています。

加齢などによるものと外傷(交通事故・転落)などによる骨折・脱臼やリウマチなどの怪我・病気等によるものと分かれています。なお、外傷等によるものは腱板損傷や断裂をした後に発症することがあります。

 

症 状

①腕を上げた時の痛み

②夜間痛みで目が覚める

③関節の動きが硬くなる

④肩関節を動かした時に関節の音がなる

 

これらの症状により肩を使わないようになり筋力が低下します。

変形性肩関節症は症状の進行程度によって分類されています。

※Grade1〜4(1が軽症、4が重症)

 

診 断

肩関節の肩甲骨と上腕骨の関節の間が狭小化(狭くなっている)、軟骨が骨化しているか、上腕骨部分に骨棘(骨のとげ)があるかをレントゲン(X−p)にて診断します。

 

治 療

保存療法と運動療法を合わせて行う

痛みの強い場合は安静にし、痛みが軽快している際は可動域リハ(関節の柔軟性を出すために各方向へ運動やストレッチをします)、筋力トレーニングを行います。

 関節内注射

痛みが強い時期に行います。肩関節の中に関節内の炎症を抑えるためにステロイド注射、軟骨の成分と同様のヒアルロン酸を肩関節内に注射します。

薬物療法

消炎鎮痛剤の内服、外用薬(湿布、塗り薬)を行います。

手術療法

保存療法と運動療法、関節内注射を行った後に症状の経過を見て改善しない場合は手術が適応となります。手術では関節鏡を用いて滑膜組織を切除、骨棘を削るなどの鏡視下デブリードマンを行う。さらに、症状が進行している(軟骨がほぼ削られている。Grade4)場合は金属または、ポリエチレンでできた人工関節に置き換える人工肩関節置換術(約10年間はもつ)が行われます。

まとめ

人口分布は欧米人で多い。原因は加齢と交通事故などに伴う骨折やリウマチ等により発症する。

症状として痛みは夜間に痛む、腕を上げた時に痛みが出る、関節が硬くなりさらに動かした際に「ゴリゴリ」と音がなる。症状としてGradeがありそれぞれのGradeによって治療方法が異なります。Grade1で手術をすることはありません。治療方法として、保存療法と運動療法、関節内注射、薬物療法、手術療法がある。手術しないと重症例では治癒しないものの軽症例としては、変形している部分をカバーできるように筋肉増強を行い痛みの改善を図ります。

 

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